konEKoshotenの日記

古本屋に突然訪れた3匹の子猫 子猫と周りの人間との日常です

デリダ闘病記

ご無沙汰しております。娘1です。

諸事情で投稿しにくくなって放置してしまってから、早8年!あっと言う間に時が過ぎていました。こしょ組合も、いまや11歳。そろそろ初老にさしかかろうというところ。今まで大きな病気も怪我もしないで、どうにかやってきましたが、先日デリダが危篤一歩手前の状態になり入院しました。その顛末をご報告まで。

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デリダ

12月13日(月)の夕飯後、20時過ぎくらい、猫を愛でるため一緒に私室に来た娘2がすぐにデリダの様子がおかしいと声を上げました。仁王立ちで目を見開き、口も大きく開き、努力性呼吸が顕著。自力で動けはするものの、隅に行き横倒しに横たわって、全身を緊張させている異様な状況。

慌てて夜間救急で対応してくれるところが無いか検索したところ、さほど遠くないところに、夜間救急専門の動物病院があるとのこと。娘2にタクシーを呼んでもらい、キャリーバッグにデリダを詰め込んで、21時には病院へ搬入。

すぐにデリダは検査のため診療室に運び込まれ、私は待合室で待機。一つ検査結果が出るたびに診察室に呼ばれて解説を聞くものの、芳しくない話ばかり。レントゲンでは、肺の過膨張と、気管支の炎症が観察され、炎症を抑えるステロイドを投与。血液ガス検査により、血中の二酸化炭素濃度が非常に高く、排気できていない状況と診断。酸素室にて、気管支拡張剤を投与。焦燥と不安は募るばかり。

22時を過ぎた辺りで付いた診断名は、好酸球性気管支肺炎。アレルギーによる一過性の喘息だが、酸素を吸って、二酸化炭素を吐き出すことができなくなっているため、治療に反応しない場合、万一の事もありえる・・と。まずは一晩このまま治療を試みるが、もしもの場合の、心肺蘇生の要否や、人工呼吸器を使うか否かについて丁寧なインフォームドコンセント。人工呼吸器の承諾書に署名をし、一旦私は帰宅することに。

泥のように寝て、翌朝5時に救急病院を再訪。しかし、未だ数値の改善が無く、酸素室から出ると低酸素状態による意識障害が起きていそうな様子もあるとのこと。治療によりけろっと治って、すぐに家に戻せるのではというかすかな期待はあえなく萎みました。また一人で帰宅。10時ごろに今度は電話でお伺いすると、二酸化炭素濃度は改善したが、酸素化率が悪いと、酸素室からは中々逃れられない雲行き。

また、救急病院は救急専門かつ高額のため、夜明けと共に転院先を探す必要も出てきました。朝一で近所の動物病院に入院診療を打診したものの、酸素室が満杯。自宅に酸素室と酸素ボンベを用意して往診という案は、救急病院の獣医師が反対。経口で餌や薬を与えられるようになるまでは、注射での投与が可能な病院で管理したほうが良いとのご意見。

慌てて家族総出で手分けして近所の動物病院を検索&電話。どうにか、家から徒歩10分強程度の動物病院で受け入れ可能な所を発見。酸素ボンベを借りて、ビニール袋でキャリーを覆って簡易酸素室状態にしながら、タクシーで救急病院からなんとか転院できました。

転院先の動物病院はこじんまりとした佇まいで、中は明るくきれいで、先生もスタッフも優しい雰囲気。すぐにデリダを酸素室に受け入れ、これまでの経過を確認し、「今のところ治療への反応もあり、まだ11歳なので、まずは4日集中治療を試みましょう」と提案してくれました。この4日を乗り切れば治る見込みはある。爆弾を抱えたままになるので対策は必要だが、それ以外は今まで通りの生活に戻る事も十分ありえる。但し、4日治療しても反応が悪く、酸素室から出られなかった場合は、そこからの回復は期待しにくい。等々。率直かつ明快に見込みを共有してくれた獣医師の言葉にはとても励まされました。この時、前日夜からのドタバタと中々改善しない病状に、もう苦しませず看取ることを考えるべきなのかと気持ちが弱っていたので、率直な説明が非常に心強く、安心する事ができました。

その後、デリダは4日の集中治療を乗り切り、酸素室も脱出。12月19日(日)夕方に無事退院し、自宅に戻ってくる事ができました。ステロイド、気管支拡張薬、抗生物質、胃薬各1かけらの一日二回経口投与は今も続いていますが、餌も水も元気に積極的にというかがつがつと摂取してます。むしろ、前よりも元気で健康になったようにさえ見えます。結局アレルゲンは同定できていないため、いつ再発するか分かりません。それでも、なるべく元気に健やかに一日でも長く生きてもらえるよう、心を鬼にして毎日薬を飲ませています。

夜間救急 144,900円

入院 119,636円

再診 21,824円

吐き気止め・胃腸薬 4,070円